ふたりですいぞくかんにむかった。
いろんなうみのいきものがたくさんいた。
まるでべつせかいだ。なんだかかんどう。
となりでいわさきは、くらげってしんぴてきだよねとかいってた。
たしかに、じっとみてるとふしぎなきもちにはなるな。
「…いしださん、あそこ」
いきなりいわさきがむこうをゆびさした。
そのさきには、みなれたせいふくをきたろんげがふたり、
こともあろうかうでをくんであるいているではないか。
「こじまくんとくどうさん、そういうなかだったんだ」
・・・そういえばくどうはきのうからちけっとをたかりあさっていたが、
このためだったのか・・・
なんだかしらないが、もやもやしてきたぞ。
いわさきもたのしんでたみたいだ。よかった。
これからどこいく？
いわさきはすこしかんがえて、
からおけにでもいくかい、といった。
うなずこうとして、いやちょっとまて。
そういえばおんがくのじかん・・・・・・
ね、ねぇいわさき、からおけもいいけど、ぼーりんぐはどう？
からだをおもいっきりうごかしたら、きもちいいとおもうの！
それでいいよっていってくれた。
・・・うん、せっかくのふんいきをこわしちゃいけないもんね。
ほかのおきゃくさんもまばらにいる。
かるめのぼーるをえらんで、もってきた。
いわさきはにこにこしながらまってくれていた。
わたし、あんまりうまくないけどわらわないでね。
「たのしむことがだいじだよ」
やっぱりにこにこしながら、いわさきはぼーるをてにした。
ん？
そのとき、いっしゅんだけ、
よこをむいていたかおからえみがきえたきがした。
・・どうしたの、いわさ・・・
「な、なにがだい？ な、なんでもないよ、うん」
・・・・・なんでもないんならいいんだけど。
どうしたんだろう？
いっしょにほたてやへむかっていたら、むらたさんにであった。
いやににやにやしている。
「よっ、おふたりさん。なかがいいわねぇ」
「いや、そんな……」
となりでいわさきはてれたようなかおをしていた。
うん？ これはもしかして、もしかすると？
「どお、いしだ。あれはやくにたったかい？」
むらたさんがこごえではなしかけてきた。
あれって、あのちけっとのことかな。
うなずくと、むらたさんはさらににやにやしてうんうんといった。
「そう、それはよかった。
あと、のぐちにもせわしてやったんだけど、あっちはうまくいったのかねぇ」
・・・・・・・・・・・・。
し、しょうじきにいったほうがいいんだろうか・・・・・。
かうんたーにすわると、おやじさんがらっしゃいとこえをかけてきた。
なににしようかな。
ねぇいわさきはなににする？
と、となりをみたらいわさきはなんかやたらときょろきょろしてた。
？
わたしのしせんにきづいたのか、
はっとこちらをみるとわらいかけてきた。
・・・どうしたんだろう？
Ａていしょくをたのんだ。おいしかった。
でもいわさきはやっぱりきょろきょろしてた。
りゆうをきいても、きっとわらってごまかされるんだろうな。うーん。
こうえんのちかくにきていた。
あいつら、いるのかな。
ちょっといってみた。
べんちにすわってる、すがわらとのぐちがいた。
・・・まだいたのか。というか、ほんとうにこうえんにきてたのか。
ちかづくと、すがわらがきづいててをふってきた。
「きずだらけだねぇ、のえるさん」
む・・・なんだろう、いやみかいわさき？
「……あんたたちでーとしてんの？
やだ、いしだったらそういってくれればむりにあんなことしなかったのにさ」
いったところでしんじたのか？ うたがわしい。
「こうえんでなにしてたの？」
「いろいろ」
すがわらは、みょうにいみしんなへんじをした。
「いろいろ……って？」
「きゃっちぼーるとか、やきいもたべたりとか、
ぶらんこのってくうちゅうだいかいてんとか、
じゃんぐるじむでひもなしばんじーとか、いろいろよ」
・・・・・・あんたらはこうえんになにしにきたんだ？
おでんのやたいがきたのでみんなでかってたべた。
だいこんのあじがしみてておいしかった。
でも、じゃんぐるじむにのぼってたら、
すがわらにあやうくはたきおとされそうになった。
すがわらはひもなしばんじーよとかいってけたけたわらっていたが、
わらいごとじゃないだろう。
こごえでのぐちが、おれもおとされてこしいためちゃったよといっていた。
もんどうむようだな、すがわら。
しばらくあそんで、ふたりとわかれることにした。
わかれぎわにすがわらが、
あーそうそうそういえばおひるまえくらいに、
そらせんせいがいしだをさがしてやってきたわよ、とおしえてくれた。
そらせんせい、なんのようなのかなぁ？
いわさきをみあげてみたら、いつもよりもかおいろがあおかったようなきがした。